本品は、ローマ皇帝トラヤヌス(在位98〜117年)が創設した第30軍団(Legio XXX Ulpia Victrix)に由来する、銀製のシグネットリングです。
◆概要◆
中央には勝利の女神ヴィクトリア(ギリシャ神話の女神ニケに相当)が馬に跨る姿が彫られています。
さらに周囲には以下の刻印が刻まれています。
『XXX=30軍団』
『V(Victrix=勝利者の頭文字)』
『VV(Vivat Victor=勝利者に栄光あれ)』
軍団に属する高官が所有していたと考えられ、まさにローマの軍事文化に根差した、神聖な指輪です。
※古代遺物の歴史的解釈などについて、詳細に解説している出品者からご購入されることを推奨します。
古代の遺物を購入するということは、その背景にある歴史・知識・意味を一緒に購入するということだと考えております。
◆詳細◆
時代:古代ローマ
材質:銀
重量:11グラム
サイズ:写真10枚目参照
※当時の精製技術から考えると、銀の純度は現代よりもかなり低いことがあります。
◆状態◆
彫刻は極めて良好に保存され、銀の表面には古代独特のパティーナが見られます。
◆入手経緯◆
当方が海外に持つ独自ネットワークにより入手した希少出土品で、同等品の再入荷は保証できません。
◆特徴◆
この指輪が象徴する第30軍団は、西暦101年〜106年にかけて行われたトラヤヌス帝によるダキア戦争に従軍し、激戦の末にローマの勝利へ大きく貢献しました。
その勇敢な働きが認められ、「Victrix(勝利者)」の称号を授与されたと伝えられています。
このリングは、まさにその戦いを生き抜いた兵士たちの誇り、信仰、そして勝利の象徴を体現した品であると言えるでしょう。
遥かな時を超えた存在感を静かに語りかけてきます。
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