40年前に備前の有名作家物取り扱い専門店舗で購入した商品です。
子備前焼に劣らぬ下記特徴を持つ逸品です。
欠け傷などなく保存状態もすこぶる良い物です。
(約22X22X4.5cm)
特徴:
・無釉(むゆう)焼き締め:釉薬(うわぐすり)を一切使用せず、良質な備前地方の鉄分を適度に含むきめ細かな粘土を、そのまま高温で焼き締める技法を用います。これは日本六古窯の中でも最も古い焼成方法の一つです。
・素朴で堅牢(けんろう):約1200度以上の高温で1〜2週間かけて焼き締めるため、非常に強度が高く「投げても割れない」と言われるほど堅牢です。また、土の風合いを活かした素朴で味わい深い美しさがあります。
・多彩な「窯変(ようへん)」:窯の中での火の当たり方、灰の被り方、温度の変化などによって、一点ごとに異なる自然な発色や模様(景色)が生み出されます。主な「景色」には以下のようなものがあります。
( 緋襷)(ひだすき):器に藁(わら)を巻いて焼くことで、藁の跡が赤褐色や赤紫色などに発色した模様。
( 胡麻ごま):焼成中に松割木の灰が器に付着し、溶けて胡麻を散らしたような状態になった模様。
(桟切さんぎり):器の一部が灰や熾き(おき)に埋もれるなどして還元焼成(酸素が少ない状態で焼く)された部分が、青灰色や暗灰色などに発色した模様。
「使い込むほどに味が出る」:表面にある微細な気孔により、適度な通気性と保温性を持つため、使い込むほどに表面の肌合いが変化し、しっとりとした味わいが増していきます。
茶器としての価値:室町時代以降、その独特の土の風合いと侘び寂び(わびさび)の精神が茶人に好まれ、茶道向けの茶器(茶碗、花入、水指など)の名作が多く作られました。
これらの特徴は、現代の備前焼にも受け継がれていますが、古備前焼は特にその時代の技法や希少性から、骨董品や美術品として高い価値を持っています。
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